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<title>興味と妄想</title>
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<title>ヒストリー・オブ・バイオレンス</title>
<description> ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]ジョシュ・オルソン 日活  2006-09-08売り上げランキング : 30143おすすめ平均  粗いけれど、魅力的。ラストが心に残るはてはて！Amazonで詳しく見る by G-Tools DVDでやっと観ました。 ヴィゴ主演の作品は、観るには結構心の準備が要る（笑）。オッサンはオッサンなんだけど、脱いだらというかシーツの下に入ったらというか（どうして外人さんのベッドって、上も下もシーツなんでしょうか）、あら不思議、という人なので...</description>
<dc:subject>おでかけ日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-10-26T19:16:41+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GIWLRG/kyoumimousou-22/" target="_blank">ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GIWLRG/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/513SM2CN20L._SL160_.jpg" border="0" alt="ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">ジョシュ・オルソン <br /><br />日活  2006-09-08<br />売り上げランキング : 30143<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-3-0.gif" alt="star" />粗いけれど、魅力的。<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" />ラストが心に残る<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />はてはて！<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GIWLRG/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />　DVDでやっと観ました。<br />　ヴィゴ主演の作品は、観るには結構心の準備が要る（笑）。オッサンはオッサンなんだけど、脱いだらというかシーツの下に入ったらというか（どうして外人さんのベッドって、上も下もシーツなんでしょうか）、あら不思議、という人なので。<br />　私は映画に詳しくはないし、クローネンバーグ作品を他に観た事があるわけでもないし、しかも評価の高い作品に今更私が何を言う必要もないが…。<br />　うーん、やっぱヴィゴはいいわ。<br />　「二面性」をやらせたら天下一品ですね。<br />　LotRでも、いざという時やたらめったら強い、というか、王様とは思えない凶暴な血まみれ面をして下さる王様と、2000歳！年上の恋人の前では余りにも可愛らしい青年の両方を見事に出した（87歳とはいえ、人間の3倍寿命のある種族なので、単純に3で割ると30前ってことにはなるし、監督も「まだ青年なんだ」と言っている通りの演技でした）。<br />　今回も、基本的にはそういう演技なんだけど（ついでに言うと、ヴィゴといえばの頭突きも健在だった（笑））、舞台が現代で、暗い過去を持つ男が現在をどう守るかという話。繰り返すけれど、「弱さ」の見せ方が上手いんですよね、ヴィゴは。LotRでも、いい歳のくせにあれだけ弱さ見せまくってうざくないキャラも珍しいですからね（笑）。<br />　好きな俳優さんなのに、ラヴシーンを演じている時ですら好きっていう、もう正に病がコーヤコーヤ星、じゃなかった、病膏肓に入るってやつでしょうかね。だってねえ、どうしていい歳のオッサンなのにこんなに可愛くなるんですか。<br />　話を戻して。<br />　暴力シーンだのあらーんなシーンだのを今のキャリアでやる必要はないという意見もレビューには見受けられますが、役者である以上別にいつどんな役をやったっていいでしょう。逆に今彼の「インディアン・ランナー」を観たって面白いかもしれないし。（勿論、他の恋愛物でも色々と可愛いし。）<br />　暴力的な過去を封印したはずの男が、過去を知る者たちに追われて、また暴力で現在を守る。<br />　バイオレンスシーンとえっちシーンはまあ苦手な人は飛ばしてもいいけれど（私も、つい視線がテレビの斜め上に行っちゃいましたが…）、作品自体が短いのでうっかり飛ばすと話がわかんなくなります（笑）。<br />　それに、どっちのシーンもいい具合でリアルで、見せているようで見せすぎてない、不思議な監督ですね、クローネンバーグって。赤裸々なシーンであっても、ちゃんとその必要性が伝わってくるもの。だから、見せられてる、っていう気はしない。<br />　それに、もしああなったら、私も奥さんと同じ行動を取るだろうな～と思ったし。<br />　…夫婦なんてあんなもんよ～（笑）。<br />　今更、知らなかったことを知ったからって、現在を変えるのもめんどくさいし。何より、もう家族なんだし。ある意味惰性だし、保身だし、絶対なの。<br />　家族っていうのはもう作って、持っているだけで完璧なの。<br />　それを失わないためにまた暴力に訴えるとしても（但し、勿論これは暴力推奨映画ではありません）、力で勝つ能力があるのならそれを使うとしても間違いではない。いかに避けられないことか（いかに相手がとんでもないヤツか）、いかに家族が唯一の存在かを、時間をかけずに見せ、主人公の戦いを淡々と描く。何を声高に訴えるわけでもないですが、やっぱり暴力（人殺し）のやるせなさも見せているし、未来の明るさも、ラストシーンの家族それぞれの行動が暗示しています。<br />　結局の所、暴力も、愛も、「理屈じゃない」ってことなんですよ。<br />　結婚したり、子供を持ったことで一番知ったのは、理屈ってもんがいかに現実の前ではどうでもいいものかということと、「現実をそのまま受け入れるのが最初」ってことでしょうかね。あんまり、「あるべき姿」みたいなものに拘らなくなった。私はそれを知るのが遅かった気はするけど、世の中には自分の思い通りになることばっかりじゃないとか、なるようになるとか、そういうことは、結婚して自分が親の世代になったことと、更には実際に親になったことでわかったかなあ。どぉーしようもないものは、もう、どぉーしようもないんです（笑）。<br />　主人公も、過去に負けて再び銃を取ったわけではないと思います。過去からは逃れられないという現実を受け入れたからこそだと。過去を振り払おう、消そうとするのではなく、恥ずべき過去であろうと、その過去を再び持つ人間として生きるために、執拗な敵に銃を向ける。それは形の上では敵を消すことになるだろうけど、もう彼は家族に自分の過去を隠そうとはしない。それが彼が正しいと思い、選択した人生。<br />　家族もまた、彼が何をして帰ってきたのかは、わかっているはず。<br />　あと、私は、いい映画には長い時間を必要としないと思うので、本当に本筋だけどばばーんと行って1時間半弱のこの作品、描かれていない部分は「省略した」ってことで全然問題ないし。<br />　え？LotRですか？いやあれは、原作のあるもので、その原作が長いからしょうがないんだよ。原作通りにやったら大河ドラマでも足りないし（笑）。<br /><br />　ああ、あと、エド・ハリスとウィリアム・ハートを敵役に配しておきながら、登場時間短すぎでした（笑）。<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読⑨―『原罪』上・下</title>
<description>原罪 (上) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1629)青木 久恵 早川書房  1995-12売り上げランキング : 581167おすすめ平均  ミステリーというよりは・・・・Amazonで詳しく見る by G-Tools原罪 (下) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1630)青木 久恵 早川書房  1995-12売り上げランキング : 640963Amazonで詳しく見る by G-Tools 私が持ってるのはポケミス版なんですが… 上巻の帯には「P.D.ジェイムズの最新傑...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-10-09T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016291/kyoumimousou-22/" target="_blank">原罪 (上) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1629)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016291/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41NVFKTCZ4L._SL160_.jpg" border="0" alt="原罪 (上) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1629)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">青木 久恵 <br /><br />早川書房  1995-12<br />売り上げランキング : 581167<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-3-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-3-0.gif" alt="star" />ミステリーというよりは・・・・<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016291/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016305/kyoumimousou-22/" target="_blank">原罪 (下) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1630)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016305/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41WY2NP6S7L._SL160_.jpg" border="0" alt="原罪 (下) (ハヤカワ ポケット ミステリ 1630)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">青木 久恵 <br /><br />早川書房  1995-12<br />売り上げランキング : 640963<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150016305/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　私が持ってるのはポケミス版なんですが…<br />　上巻の帯には「P.D.ジェイムズの最新傑作」。<br />　「最新」で「傑作」なんですね。何か欲張りな惹句です。<br />　下巻の帯には「P.D.ジェイムズの集大成」。<br />　まだシリーズ終わらないんですけど集大成です（笑）。<br />　…まあ確かに、この時点での「集大成」ではあります、っていう、エポックメイキングな作品ではあります。<br /><br />　しかーし！<br />　シリーズの主人公・ダル様ファンとしては、正直「ダル様度」が低く、ちょっと食い足りなかったりもします。<br />　いや、物語としては凄いんです。やっぱりジェイムズ女史、そして又も新たなステージに入ったぞジェイムズ女史、なんです。<br />　この、エポックメイキングというか！ただの推理小説じゃないというか！深い！物語を！<br />　100％解説できりゃ、世話はないんですが…<br />　しかーし！<br />　今回のお話は、どちらかというと、捜査する側の物語というよりは、被害者をはじめとする事件の関係者側のもの、に思えます。<br />　描写の量を数値にするなら、警察側3、関係者側7、ぐらい（あくまでイメージですが）。質的にも、私の中では4:6ぐらいで、関係者側のドラマの方が記憶に残る感じ。<br />　個人的には、今までのようにダルグリッシュの視点で、彼の心理描写がじっくりがっつり！な方が好きなんですが。<br />　しかも、警察側では、今回も、ダル様というよりは、相変わらずケイト目立ってます。プライヴェートでの変化がありまして…。<br />　このケイトと、そしてマシンガム（理由は不明ですが転属しちゃったらしいです）の後任としてやってきたダニエル・アーロン警部の比重が大きい。このアーロン警部は、ケイトともマシンガムともまた違う、ユダヤ人でユダヤ教徒、警官という仕事が家族には恥としか思われていないという、これまた複雑な人物。<br /><br />　さて、今回の大きなテーマは、訳者あとがきに書いてあるんで、言えません（笑）。<br />　所謂、推理小説の枠を超えた…とか、ありがちな解説をされちゃうような、大きなテーマなんですが。<br />　普通に読んでたら、謎が解けるシーンまではテーマなんぞわかりません。いや、一応タイトルで気に留める読者もいるかもしれないけど。<br />　普通に読んだので、ほんっとうにえんえんと、関係者のドラマが続いて、正直「進みがのろい」と感じました。キャラ作りと描写の上手さは今回も楽しめるんですが。そもそも、最初の殺人が起こるのも上巻のラスト近く（自殺死体は最初の方に登場するので「死」そのものはさっさと描かれるのですが）。<br />　ちなみに、被害者は今回も、超嫌われ者です（笑）。創業者から出版社を引き継いだ社長なのですが、強引な経営改善策（由緒ある社屋の売却計画やリストラ）は、創業者一族を含む理事会からも一般社員からも恨みを買っている。おまけに恋愛面でもかなり問題アリな男で…<br />　そして、今回は警察側も、ダル様ではなく、ケイトやアーロンの物語が長々と。一方ダル様ときたら、「警視総監の秘密の用事でどこどこへ」なんてぇことが堂々と書いてあって、不在の場面もある。まあそれだけ、ケイトはしっかりした部下だし、「ダルグリッシュシリーズの世界」がすっかり確立されていて、それぞれがそれぞれに自由に動いている部分があって、あくまでも、物語で扱う事件に関わる部分を切り取ったものが個々の作品、というスタイルになってきたということなのでしょう。<br />　勿論、ダル様も、登場場面が以前より少ない感じはしますが、要所要所のかっこよさは健在です。ケイトのよき上司であり、時に厳しく、時に優しい刑事。証人となる少女とのやりとりは見ものでした。また、年齢が20歳近く違うケイトからみても、”対象外”ではないと仄めかされているような描写もあります。<br />　まあしかし、「のろい」感じはしますね、本当に。ほぼ同じ分量の、これも大作『死の味』の方が、もっと警察側の比重が（ダル様、ケイト共に）大きかったし、もっと、途中で退屈しなかった気がする。今回はちょっと、テーマが予めわかっていないと（いや、わかってちゃ面白くないんだけど）、途中がちょっとだれるかも。<br />　さて…<br />　ここで困ってしまうのは、今回はこれ以上はどこを切ってもねたばれになりかねないという（笑）。<br />　ああ、あれも言いたいっ。これも言いたいっ。どこがどういう風に凄かったか説明したいっ。<br />　でも･･･しちゃ駄目なんですね（笑）。<br />　今回ほど、こんなにいい作品なのに何も言っちゃいけない！ともどかしい作品はありません。<br />　振り返ってみるとこれまた実に緻密な構成の作品。だらだらと描かれていたかに見えたあーんなことやこーんなこと、あそこやあそこの会話が、後から―というのは、本当にラストでガガガッと全てが解けるので―ラストに来て、「あー！」と。関係者側のドラマも、全て、後になって、「ああああああ・・・」とわかる、納得する、効いてくる。最後で、そりゃなしだろー！な感じ。<br />　そして、何とも皮肉な結末・・・<br />　…あー、説明したいっ。したいのは山々なんですがっ。<br />　ただ、個人的に1つ言いたいのは、この作品で示されるものが、果たして推理小説という形でしなくてはならなかったことなのか、というお決まりの問題がこの作品にもある、ということですね。<br />　ジェイムズ女史の場合は、そういう問題は単純に「推理小説と文学の融合」と説明されてしまうことが多いんですが…<br />　いざ、正に、何かを問うための（と、女史自身が考えていたかは兎も角、そういう形になっている）作品を前にすると、よくわからないのです。<br />　しかも、今回の犯人が「どうしても許せない」と思ったこと、犯人が被害者にあると考えた「罪」は、ぶっちゃけ、ヨーロッパ人でない我々にはちょっとわかりにくい面もあるし。<br />　いくらそういう理由だからって、アナタ、そこまでする？と思う部分もあるし（誰のことかは読んでのお楽しみ）。<br />　敢えて、私でもわかるような単純な割り切り方をしてみると、やっぱり、同じ罪でも人によって受け取り方は随分違うのだなあということ。ある人は、それを死に値すると考えて被害者（その罪においては加害者）を殺す。一方では、その罪すらも憶えていない人間もいる。また或いは、その罪を罰することを良しとして加担する者もいる。…<br />　罪は罪なのですが、それが与える影響は実に様々。<br />　ラストシーンをどう考えるかは人それぞれでしょう…。<br />　と逃げてはいけないので私の感想を1つ書いておくと、うーんやっぱり、××さん、いくら自分も〇〇だからってそうする？？と納得のいかない部分もありました（ねたばれになるので伏字にしかできません）。ただ本当にこれは、日本人にはちょっと実感に乏しい話ではと･･･。<br />　私が納得のいかない結末だったのは、確かこの作品だけ…のはず…（以後、最新作の1つ前の『殺人展示室』まではこれから再読なのですが）<br />　しかし、一方で、その、人それぞれになりがちな問題について、明確な答えを示しているのがケイトなんですね。ケイトが警官として、一本筋の通った神経というか根性を持ってこれからも進んでいくだろうことは明らかです。1人、こういう揺るがないキャラクターがいると、読んでいて安心しますし、作品自体の「格」も失われないと思います。<br />　ただ、結末から遡って全体を見直すと、推理小説としてもやっぱりよく出来ています。情報をいかに違和感なく小出しにしていくか、人間ドラマと伏線を兼ね備えた展開、動機の意外さ（ねたばれぎりぎり…）。あんまり深く考えなくても、まず推理小説として、読んでいる間楽しい時間を過ごさせてもらえるのは、頭の悪い私のような読者にも有難いことです。<a name="more"></a>

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<title>F.M.E.5―それぞれの…</title>
<description> と、映画版「ロード・オブ・ザ・リング3部作について色々書いてきた。 繰り返しになるが、私はこの映画が大好きである。職人魂は私のドツボ。この映画は、映画ではなく、本当に中つ国へのタイムスリップだと思う。つまり、ファンタジーではなく古代ヨーロッパの時代劇だ！と思うのだ。そしてこの感想は、「現実の歴史として描こうとした」というスタッフの、原作への愛情にも一致する。 DVDで見直すたびに、タイムマシンが壊れて、1週間以上も現実に戻ってこられなくなる（笑）。世の中の娯楽媒体が概ね「異...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
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　と、映画版「ロード・オブ・ザ・リング3部作について色々書いてきた。<br />　繰り返しになるが、私はこの映画が大好きである。職人魂は私のドツボ。この映画は、映画ではなく、本当に中つ国へのタイムスリップだと思う。つまり、ファンタジーではなく古代ヨーロッパの時代劇だ！と思うのだ。そしてこの感想は、「現実の歴史として描こうとした」というスタッフの、原作への愛情にも一致する。<br />　DVDで見直すたびに、タイムマシンが壊れて、1週間以上も現実に戻ってこられなくなる（笑）。世の中の娯楽媒体が概ね「異世界へのトリップ」だとすれば、この三部作は最高の乗り物の1つに間違いない。<br /><br />　この作品を愛している限り、私は、「私の追補編」「私の未公開シーン」の中に居続ける。<br />　ファンはみんな、「それぞれの追補編」、「それぞれの未公開シーン」の中に、今もいるのだ。　<br /><br />　言い訳ではない。既に書いてきた批判部分については、あくまで部分であって、私なりの指摘とか―――言い換えれば繰言なのである。<br />　他のキャラクターのファンから観れば、勿論そのキャラクターを通していくらでも批判のしようがある。<br />　ちょっと考えてみても、あのキャラのあれはどうだろうかとか（笑）、出番減りすぎじゃんとか、そもそも存在すら消されてるじゃん！とか…それこそ無限に。<br />　つまりは、キャラクターの数だけ繰言があるのだ。<br />　「それぞれの繰言」もまた、楽しいのだ。<br /><br />　以後、また思い出したら書く。<br />　ファラミア殿下と並んで、勿論王様だって、中の人だって好きなのだ。<br /><br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank">ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOX セット [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61PS1QH2PGL._SL160_.jpg" border="0" alt="ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOX セット [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">ピーター・ジャクソン <br /><br />ポニーキャニオン  2005-02-16<br />売り上げランキング : 7088<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-1-0.gif" alt="star" />新品を売っている場所を見つけたが…<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />最高<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />やっと手に入れたぞ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　文庫の10巻セットも出ましたね！本当に、『追補編』が新版の文庫になったのは嬉しいことです（旧版の頃は実は最終巻に入っていたのですが）。<br />　そうそう、私、先日、「読みつぶし用」にと、古本屋に走って10巻全部買いました（笑）。<br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4566023826/kyoumimousou-22/" target="_blank">文庫 新版 指輪物語 全10巻セット</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4566023826/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51br41amktL._SL160_.jpg" border="0" alt="文庫 新版 指輪物語 全10巻セット" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">瀬田 貞二 <br /><br />評論社  <br />売り上げランキング : 31515<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />大好きな作品の保存版！<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />追補編も含む文庫10巻セット<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4566023826/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><a name="more"></a>

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<title>[PR]注目のキーワード「仮面ライダーW」</title>
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<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=5427&sid=masamunet&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%20%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BCW&hid=35">フィリップ 仮面ライダーW</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=5427&sid=masamunet&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%A4%AA%E9%83%8E%20%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BCW&hid=35">太郎 仮面ライダーW</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=5427&sid=masamunet&tid=seesaa_hotspot&k=%E7%AC%AC8%E8%A9%B1%20%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BCW&hid=35">第8話 仮面ライダーW</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=5427&sid=masamunet&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%8E%A2%E3%81%9B%20%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BCW&hid=35">探せ 仮面ライダーW</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=5427&sid=masamunet&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%20%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BCW&hid=35">シンケンジャー 仮面ライダーW</a>
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<dc:date>2009-09-29T20:03:39+09:00</dc:date>
<dc:creator>ads by Seesaa</dc:creator>
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<title>F.M.E.4―人間イッパツ大逆転</title>
<description> 子供が寝ている間に、第三部を、主にデザイン・スタッフのコメンタリー字幕（音声は日本語吹き替え）で観た。（DVDってこういう「技」が出来て楽しいですね（笑）） 昨日の日曜の夜は、第二部の特典ディスク2枚を好きな所だけ観た。本当はその後、本編も観ようかと思ったのだが、やっぱりあの、原作とは似ても似つかぬファラミア殿下を観るのが辛い気分で（観られる気分の時も勿論ある。現に先週22日は三部作全部観たわけだし）、丁度もう寝る時間でもあったし、やめて寝た。 で、第三部観て… …やっぱり...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-28T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　子供が寝ている間に、第三部を、主にデザイン・スタッフのコメンタリー字幕（音声は日本語吹き替え）で観た。（DVDってこういう「技」が出来て楽しいですね（笑））<br />　昨日の日曜の夜は、第二部の特典ディスク2枚を好きな所だけ観た。本当はその後、本編も観ようかと思ったのだが、やっぱりあの、原作とは似ても似つかぬファラミア殿下を観るのが辛い気分で（観られる気分の時も勿論ある。現に先週22日は三部作全部観たわけだし）、丁度もう寝る時間でもあったし、やめて寝た。<br />　で、第三部観て…<br />　…やっぱり、観れば観るほどひでえ映画だぜ（笑）<br />　いやこのへんの、裏返しっていうか、矛盾というか、愛憎、相半ばするっていうか…そういう気持ち、わかるかなあ（笑）<br />　基本的には大好きな映画なのよ。既に書いたように、画面がとにかく素晴らしく、「スクリーンで」観られるだけ何度でも観なくてはいけないと思い、毎週劇場に通った。「大画面で！」ということにこんなに拘った映画は他にない。<br />　内容においても、殿下の件では批判の気持ちは変わらないが、私は、監督（以下PJ）の意図はかなり正確に受け取っている方だと思う。原作と違う所が全部いけないわけじゃないし、むしろ、殿下の件を除いた他の全部は、PJの「改変」に大いに納得しているのだ。例えばヘルム峡谷にエルフの援軍が来る所など。原作と違うからといって、人間とエルフの同盟を描くのにああしたのは正しいし、本来死ななくていいはずのハルディアを筆頭に、エルフがバタバタ（人間と同じように！）死んでいるあの戦いで、いかに指輪戦争が深刻なものかを知った。もう正にPJの狙い通りの奴なんである、私って（笑）。<br /><br />　以下、第三部のねたばれを大いに含むので、未見の方は自己責任でお願いします。<br /><table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002DCQZW/kyoumimousou-22/" target="_blank">ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002DCQZW/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51HZK565WYL._SL160_.jpg" border="0" alt="ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">ピーター・ジャクソン <br /><br />ポニーキャニオン  2005-02-02<br />売り上げランキング : 3829<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-5.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-3-0.gif" alt="star" />王の帰還ＳＥＥは非常に不満が残る出来でした。<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />三部作のラスト。これぞ映画！<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-3-0.gif" alt="star" />「王の帰還」だけは、SEEは不要<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002DCQZW/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><a name="more"></a>　でも…<br />　第三部の何が一番まずいかって、最初に一言で言うと、<br />「トールキンの、人間への愛情と期待を、余りにも軽視している」<br />ということだ。<br />　「王の帰還」ではなくて、単なる「アラゴルンの即位」。<br />　放浪の王が戻る、というパターンではあるが、原作では、同時にそれは、南北王国の統一（特に、王国としての秩序が失われていた北方地域も再び統一王国として再編されたという大きな意味がある）、完全なる人間の時代の到来、という、大変な意味がある。<br />　ところが、映画では単に、「迷い続けていた王位継承者がめでたく即位する」だけにしか見えない。<br />　ここにもまた、ファラミア殿下を含めた執政一家の脚色の大失敗が絡んでいる。<br />　『指輪物語』は、指輪所持者による使命の達成の他、多くのドラマが同時進行する。しかし映画としては、メインを指名達成に絞るのは勿論当然。<br />　しかし！<br />　執政一家に、他の脚色が上手くいった分の皺寄せが全部来たが故に（つまりあの見事な脚色が、執政一家の犠牲の上にしか実現しえなかったのは、まことに残念である）、ゴンドールに王は戻ったが、「人間の最も古い王国の再興＝人間の時代の到来」という大きなテーマは、ひどく霞んでしまったのである。<br />　ゴンドールは、最も古く権威もあるが、それ故に滅亡に瀕している。<br />　だが、トールキンはこの王国の滅亡寸前からの再興をも、愛情をこめて描いた。<br />　ファラミア殿下の、さんざん苦しみ、家族を全て失った末の、あの戴冠式での雄姿。王が即位すると同時に、王のもとでこそファラミアから再び本来の「執政家」が始まるということが、トールキンが描いた、王国再興の本当の姿なのだ。そして、この、真の意味での南北王国復活の瞬間こそ、世界が人間の地になることの証。<br />　（付け加えれば、流石にこれは原作でもちょっと唐突に思えなくもない、殿下とエオウィン姫の結婚も、世界を再統一したゴンドールと、闊達さを保ち続けてきた国ローハンが結びつくという、新たな人間世界の秩序を象徴しているのだと思う。同じく、イムラヒル大公の娘ロシリーエルと、マーク王の結婚も。）<br />　ところが、既に述べたように、脚色のミスでファラミア殿下の人格が坂道を転がるように二進も三進もいかなくなってしまったが故に、彼が戴冠式にはただ出席しているだけ、という大変な片手落ちになってしまった。<br />　かといって、あの第二部が第二部なだけに、もし映画でも、戴冠式だけは原作通り彼が取り仕切っても、父と兄が死んでいい所を持っていっただけの人間にしか見えなくなってしまうだろう。<br />　トールキンは、指名達成の苦難を描くと同時に、滅び行くもののその滅び行く姿までも愛し、そして再興の始まりを描いて見せた。<br />　『指輪物語』という作品自体、トールキンの、かつてあり、今は滅びた、彼の愛する文明へのオマージュであるのだから。<br />　トールキンは勿論ホビットが大好きだった。他の種族も。しかし彼が『指輪物語』を書いた様々な動機（北欧やゲルマンとノルマン以前のイングランド文明への憧れ、ありえなかった「理想のイングランド」像を描くこと、第一次大戦での喪失体験、環境破壊への懸念…）を考えるに、やはり彼が最も愛し、重視し、信じ、描こうとしたのは「人間の力」なのではないかと思う。喪失を通じてもなお、人間の力や善意を信じた。そこにこそ私は大きな感動をおぼえる。<br />　『指輪物語』の主要キャラクターのうち、一番はっきりと家族を、しかも全員亡くしたのはファラミアだけである。しかし、母が死に父と息子たちだけが残った家族の、その次男を除く2人共が死ぬという悲劇があるからこそ、人間世界の新たな出発もまた鮮やかに伝わるのではないだろうか。トールキンも第一次大戦で親しい友人を何人も亡くした。誰かが死ねばその家族全員が哀しむ。或いは1人残される者もいる。しかし、生き残った者はまた新たに生きていく。ファラミアという人間が、王の即位と同時にしっかりと立っていることが描かれているからこそ、物語全体の環が閉じるのである。<br />　（実際、原作は、沢山の種族がいる中つ国が舞台でも、後半「人間」の物語の比重が増してくるとやはり感情移入しやすい。それぞれのキャラ、それぞれの種族のファンはいるだろうが、やはり原作ファンの多くも、人間の古い王国が、指名達成と絡んで、滅亡寸前からの大逆転を果たし、やがては今ある世界に繋がる世界を築き始めようとする姿に感動するのではないだろうか？）<br />　―――しかし、この、原作者の、ゴンドールへ注いだ温かい眼差しを、脚本家はほとんど映画に反映させることはなかった。<br />　映画でのゴンドールは、ただ単にガンダルフら「正義の味方」が乗り込んで「世直し」をする対象にしか見えない。執政はただの強欲、長男は欲望に弱く、次男は未熟者。こりゃひどい。<br />　百歩譲って、原作で描かれたゴンドールの歴史の深さや「王なき執政」の苦悩を、映画でも描こうとしていたとしても（確かに、画面から伝わらないこともないが、これは単純に美術スタッフの功名であると思う）、原作を知らない人には伝わっていないだろう。他のキャラクターや場面は、比較的、原作を知らない人にもわかりやすいように、面白いように脚色されているにも拘らず。やはり、ゴンドールは、多くの原作ファンが理解しているように、ひたすら割を食ったのである。（ガンダルフが「乗り込んで世直しをした」かに見えるローハンと比べてさえ、何という作り手の愛情のなさよ…）<br />　こうして、ゴンドール復活による人間世界の復興という視点から観てみると、第三部は―私も勿論、実は一番好きなのだが―、トールキンの愛情の対象がずっぽり抜けた映画だ、とも言えるのだ。が故に、大いなる片手落ち、と、映画版第三部を思うのである。

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<title>F.M.E.Extra1―Viggo's works</title>
<description> RotKのAragornのcoronationでは、勿論とっても幸せになるのですが、そうなるとやっぱりまた、レンジャー時代のきったない彼も観たくなる（笑）。（以下不自然に横文字なのはネタバレ回避の為です） これって、所謂「無限ループ」って言わないか…言うよね～。 あの、初登場の「パイプぼわーん」（遠景がほとんど映らないのでわかりにくいですが、流石はStriderというだけあって、長い脚を台に投げ出している！）からしてもうカッコイイ。そしてFotRの彼の出番は全部カッコイイ。...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-26T00:00:00+09:00</dc:date>
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　RotKのAragornのcoronationでは、勿論とっても幸せになるのですが、そうなるとやっぱりまた、レンジャー時代のきったない彼も観たくなる（笑）。（以下不自然に横文字なのはネタバレ回避の為です）<br />　これって、所謂<span style="font-size:large;">「無限ループ」</span>って言わないか…言うよね～。<br />　あの、初登場の「パイプぼわーん」（遠景がほとんど映らないのでわかりにくいですが、流石はStriderというだけあって、長い脚を台に投げ出している！）からしてもうカッコイイ。そしてFotRの彼の出番は全部カッコイイ。Weathertopでの戦闘シーン（これがViggoの撮影初日！生ける驚異！）。そしてムフフの再会（それを言うたらBoromirとも再会に近いが…彼が生まれた頃には既にソロンギルはGondorを去っていたので惜しい所である）。SEEで復活した、カラス＝ガラゾン入り前のハルディアとのElvish口論もカッコイイ。そしてそして、まあ何たって終盤である。1対100の戦いを前に、身体の前に剣を立てたあのポーズは、もう全世界何十万人を夢に誘ったことか。<br />　…と、特典版と本編を、早回ししつつ観終わる。<br />　Viggoは、今では有名な話だが、俳優としては出演作品数が年季の割に多いことと、写真家・画家・詩人・歌手でもあるということ。<br />　「俳優兼ナントカ」の場合、大抵は俳優以外の部分はズッコケていることが多いのに対し、実際、特に彼の写真は素晴らしい。<br />　当時、私はViggoの写真集兼詩集（被写体が彼なのではなく、風景、僅かの人物、そしてコラージュと彼自作の詩）は、ほぼ全部取り寄せて読んでいた（ついでにCDも1枚参加しているものがあり、買った）。<br />　詩は所謂現代詩というか象徴詩なので、日本語のことばに訳すのは難しく、ただ英語の語感で味わうしかないものである。内容は、面白いっちゃあ面白い。<br />　コラージュはとても素晴らしいし、映画の撮影風景を撮った写真は、数少ないがどれもとても芸術的かつ温かい。風景や室内を撮った写真は、独特の切り取りセンスがある。早い話が私にはかなり好みだ。アーティスティックなものあり、癒し系あり。<br />　『Hole in the sun』収録の写真なんかは、個人利用に限ってだが、カラーコピーなりスキャンなりして額に入れて壁にかければ、自分だけが出自を知っている、ちょっと洒落たインテリアになりそうである。<br />　写真集は旧作も新作もまだ、流石米国で出版なだけあってAmazonでは結構手に入るようだ（ちなみに多くの版元であるPerceval PressはViggo自身の会社である）。<br />　↓現代アートっぽい色使いのカットが多い気が。<br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143610/kyoumimousou-22/" target="_blank">Hole In The Sun</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143610/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51P4Y210WNL._SL160_.jpg" border="0" alt="Hole In The Sun" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">Viggo Mortensen <br /><br />Perceval Pr  2003-03<br />売り上げランキング : 168950<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />16×16(cm)の正方形の写真集です<br /><br /><a 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src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51CBB106SSL._SL160_.jpg" border="0" alt="Coincidence of Memory" /></a></td><td valign="top"><font size="-1"><br />Perceval Pr  2003-02<br />売り上げランキング : 60445<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />癒されます<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />21×21(cm)の中の世界<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143602/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143637/kyoumimousou-22/" target="_blank">45301</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143637/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Y57T7BJ3L._SL160_.jpg" border="0" alt="45301" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">Viggo Mortensen <br /><br />Perceval Pr  2003-07<br />売り上げランキング : 185060<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972143637/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />　CDはこれ。<br />　<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0016OLXMI/kyoumimousou-22/" target="_blank">Pandemonium from America</a><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0016OLXMI/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51XNNAVNzJL._SL75_.jpg" alt="Pandemonium from America" border="0" /></a><br />　「イースタン・プロミス」、映画館に行くことができない身としては当然まだなので、近々レンタルの予定。<br />　↓近々観る予定。スペインが舞台か…Viggo、スペイン語もネイティヴに近いからな…でも台詞英語なんだろうな…<br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0026OBVGK/kyoumimousou-22/" target="_blank">アラトリステ スペシャル・エディション [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0026OBVGK/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51GE4BsMBKL._SL160_.jpg" border="0" alt="アラトリステ スペシャル・エディション [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1"><br />Happinet(SB)(D)  2009-07-17<br />売り上げランキング : 3425<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />男のなかの男<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />孤高のサムライ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0026OBVGK/kyoumimousou-22/" 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<title>[PR]注目のキーワード「ロシア大会」</title>
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<dc:date>2009-09-26T00:00:00+09:00</dc:date>
<dc:creator>ads by Seesaa</dc:creator>
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<title>F.M.E.3―××との戦い</title>
<description> …と、下の記事でえらそーに言及しているデネソール殿ですが。 第1部FotRを観ながら、この名前がどうしても思い出せない時がありまして（笑） 「何だっけ…何だっけ…。」こういう時は連想で、周りから攻めて行こうと。「えーと、アナリオンの家の…エクセリオンの子…駄目だーっ！」とか、「センゲル」だの「エオムンド」だの既に前世代の人とか（笑）、その他その他、特に関係はない人名ならどんどん出てきたりして。 あれですね、「忘れてる」と同時に、「思い出したいこと以外は全部思い出せる」という...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
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　…と、下の記事でえらそーに言及しているデネソール殿ですが。<br />　第1部FotRを観ながら、この名前がどうしても思い出せない時がありまして（笑）<br />　「何だっけ…何だっけ…。」<br />こういう時は連想で、周りから攻めて行こうと。<br />「えーと、アナリオンの家の…エクセリオンの子…駄目だーっ！」<br />とか、「センゲル」だの「エオムンド」だの既に前世代の人とか（笑）、その他その他、特に関係はない人名ならどんどん出てきたりして。<br />　あれですね、「忘れてる」と同時に、<br />「思い出したいこと以外は全部思い出せる」<br />という状態に更に苛立つと。（笑）<br />　来た！来た！これが老化との戦いだ！<br />　何かもう本当に、まあ今じゃ何だって記憶飛んでますが、この作品でもまた、記憶の穴を埋めるというエキサイティングな作業を楽しめましたよ、ええ（笑）<br />　「ええっと…グロールフィンデル、じゃない、ハルディア！」<br />「誰だっけこの…えーと…」<br />ぬああー！と頭をかきむしること多々。何かさあこの、人名が多くて、下手に脈絡なく憶えてるってのがよくないんだな。<br />　あと、単純に記憶の穴以外に、顔のアップも映るし台詞もあるけどハテこの人は役名あったっけ、という、元々知らないケースもあったり。あの、ミナス・ティリスで「執政殿下はこうあることを予知しておられた！」は、あれ一応イムラヒル大公って設定だったような…またこれもひどい改悪だが。この人はフィンドゥイラスの弟、殿下の叔父で、死地に赴いて瀕死の重傷を負った殿下を救出して連れ帰ったのもこの人。この人がエルフの血を引いているのだから、フィンドゥイラスの子である兄弟もエルフの子孫なんだな…。しかも、この人の娘がエオメルの妃になり、エオメルの妹が殿下の奥方なんだから、エオメルと殿下は義理の従兄弟かつ義兄弟なんだ…。どんどんリダーマークに取り込まれてる執政殿下（笑）<br />　その他結構、あれ？な状態で名前だけ使われていたりするから（エオサインとか）いっとこまも油断ならん（(c)みなもと太郎）映画だ。　<br />　ああそういえば、ベレゴンドなんて存在自体が映画にはないよな…幸薄い殿下の、数少ない幸せの一つがまた消えてる…（涙）<br />　何かこうね…<br />　映画からはボロボロ零れ落ちてるあれやこれやを思うたび、「個人的未公開シーン」は増えるばっかりだよね（笑）<br />　参考）中つ国Wiki（リンクはイムラヒル大公の項）<br />　<a href="http://arda.saloon.jp/index.php?%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%92%E3%83%AB" target="_blank">http://arda.saloon.jp/index.php?%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%92%E3%83%AB</a><a name="more"></a>

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<title>F.M.E.2―ゴンドール・ファミリーを悼む</title>
<description> （以下、ややネタバレあり、原作と映画を知る人向けのようでそうでないようでもあり、微妙なので自己責任でお願いします） さてさて。 LotR第2部二つの塔（TTT）だが、…ここで個人的に問題にしたいのは、概ね好評だったこの映画の中では珍しく批判の多かった、執政にして大公デネソール公の次男殿下、後の執政にしてイシリエン大公ファラミア殿下の「改悪」である。ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD]ピーター・ジャクソン ポニーキャニオン...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-25T00:00:00+09:00</dc:date>
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　（以下、ややネタバレあり、原作と映画を知る人向けのようでそうでないようでもあり、微妙なので自己責任でお願いします）<br />　さてさて。<br />　LotR第2部二つの塔（TTT）だが、…ここで個人的に問題にしたいのは、概ね好評だったこの映画の中では珍しく批判の多かった、執政にして大公デネソール公の次男殿下、後の執政にしてイシリエン大公ファラミア殿下の「改悪」である。<br /><br /><table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000A02EP/kyoumimousou-22/" target="_blank">ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000A02EP/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51NRPQ33XEL._SL160_.jpg" border="0" alt="ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 スペシャル・エクステンデッド・エディション [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">ピーター・ジャクソン <br /><br />ポニーキャニオン  2003-12-03<br />売り上げランキング : 9034<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />映画で見て感動したので買いました。<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />やっぱそうだよね。<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />劇場公開もＳＥＥ版で観たかった・・・<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000A02EP/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><a name="more"></a>　昨日の記事を読んで下さった方で鋭い方は既にお気づきかもしれないが（笑）、私が肩書と敬称をつけずに呼ぶことはできない数少ない方の1人である。（いや、王様はね…レンジャー時代の方がどっちかというと好きだから（笑）。「陛下」って言っちゃうとムズムズしちゃうというか、ご本人もしっくりこないのではないかと。）<br />　色々な見方があるだろうし、私も勿論原作全体が好きだが、肩入れしているパートは基本的に人間族、とりわけゴンドーリアン、その執政家である。<br />　とはいえ、この「改悪」を巡っては、どこがどう変えられてる！とか、ここが特にひどい！とかは、既に詳しいことはもう多くのファンによって語られているので、ここでは繰り返さない（例を挙げれば、素晴らしい台詞の多い殿下なのに、そのうちの1つが全く逆の意味で使われていたのには呆れた…とかだが。名言についてはこちらのサイト<a href="http://www.01.246.ne.jp/~flora/book/book-top.htm" target="_blank">http://www.01.246.ne.jp/~flora/book/book-top.htm</a>を参照）。検索して頂ければ、映画公開時に比べればファンサイトも激減しているだろうから難しいとは思うが、何かしらは引っかかるだろう。そして勿論、原作ファンで映画も観た方はご存じのことだろう。<br />　「中つ国Wiki」ファラミア二世の項：末尾のコメントでの議論で何となく雰囲気はわかるだろうか。<br />　<a href="http://arda.saloon.jp/index.php?%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%82%A2%E4%BA%8C%E4%B8%96" target="_blank">http://arda.saloon.jp/index.php?%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%82%A2%E4%BA%8C%E4%B8%96</a><br />　あのTTTを観て、原作ファン、特に原作の殿下ファンで、納得できた人はいないだろう。（まあこれは、原作の殿下を嫌いな人はほとんどいないという前提だが）<br />　今回TTTのSEE（完全版）を観直したのも、監督を含め脚本の3人のコメンタリーを確認するためだったのだが、やはり初めてコメンタリーを観た時同様、この「改悪」への批判に対しては納得のいく説明ではなくほとんどが言い訳に過ぎないと思った。それは彼ら自身もわかっていることだろう。実際、このコメンタリーで、女性脚本家（フラン、フィリッパ）のどちらかは、「ファラミアを原作以上に葛藤させようと決め」、「ベストを尽くしたが」成功はしなかった、と認めている。しかも、基本的にコメンタリーはスタッフのものは自画自賛が多い中で、この3人が自分の失敗を認めていることも非常に珍しい。<br />　失敗に気づいたのは、完成してからだったともコメンタリーにはある。<br />　何故編集段階で気づいてくれなかったのか…。<br />　ラスト近く、殿下がオスギリアスでホビット主従の解放を決めるあたりとその後ぐらいでのコメンタリーでも、「ファラミアについてはもっと時間があれば」と言っているのだが…<br />　それこそ正に言い訳で、ファンが批判しているのは、これだけの大作を作るのには時間も大変だし取捨選択も大変なのは十分わかった上で、「他のキャラクターに比べて」明らかに殿下が―ひいては父と兄が―矮小化され、原作とは似ても似つかぬただの敵役（これなんか兄君も正にそうだが…逆に、TTTでの殿下の描かれ方を観て、FotRでの兄君の酷さも納得がいったのだが）になっている、ということなのである。<br />　むしろ原作以上に素晴らしくなっているキャラクターさえいる中で、何でこの、殿下、及び殿下を含めた執政家3名が、かくも貶められているのか…と。<br />　時間が無かったのは、作業の時間と、他に描くべきことがあった、の両方の意味だろうが、後者においては、ここまで殿下を「改悪」するよりは、他に削れる場面は沢山あったと思うのは、単なる贔屓目ではないと思う。まあ編集も所詮は主義主張の問題だが…<br />　まあ今更熱くなる気もないので筆を抑えるし、この失敗1つでこの素晴らしい作品全てを批判するつもりはない。原作以上に素晴らしくなって、私もとても満足しているキャラクターもいるし（そりゃ王様ですがな）、原作にない場面を敢えて作ることで更に効果的になった例さえも多々あり、後者に対しては本当に凄いと思う。あくまでも、脚本全体としては、限りなくベストを尽くすよう努力したことと、素晴らしい結果になったことはわかる。<br />　それに、原作から見れば明らかに「改悪」であれ、やはり「弱味のある人物の方が感情移入しやすい」ということをあらためて思わせてくれたということは言える。<br />　ただ、弱さや迷いを強調することによってより魅力的になったアラゴルン（原作ではやや完璧すぎるか…。原作の登場人物は概ね透明感が強く味方側の人物にはアクがなさすぎるとも言える）に対し、脚色がモロに裏目に出たのが殿下なのである。<br />　そして、あるキャラクターについて「時間が無かった」「失敗した」と認めることは（よっぽど、この問題に関しては叩かれたんだろうと推測する…今はファンの正当な批判（これはいいことなのだが）も「叩き」もダイレクトに作り手に伝わり、そんな義理はなくてもファンへの説明が求められる時代だから作り手は辛い）、そのキャラクターが元々一番心が行き届いていなかった、と認めているのと同じなのである。優先順位が最後になった、と。<br />　ならば何故最後になったのか。<br />　…単純に、「主人公は指輪を持ったフロド」「アラゴルンの逡巡を原作よりも強調する」という大きな基本線から、最も遠かったのが執政家の存在なのだろう（それに、王の帰還を描けば描くほど執政家は邪魔なのである。原作では、王不在の王国の3000年の歴史も全て重要なので、単純に敵役になどならなかったのだが…）。正に、天秤の一方から真っ先に零れ落ちたというか。<br />　映画では単なる邪魔者になっているものの、あそこまでデネソールが王様に敵対する理由は、原作を知っていれば、1歳違いの2人の昔からの確執（王様の傭兵ソロンギル時代）故である、と脳内補完できる（父親が自分よりも重用する謎の傭兵をデネソールはどんな気持ちで見ていたのか？追補編には彼のライバル心も描かれているし、しかもソロンギルの正体を彼は知っていたのだ。もうこの2人のドラマも気になって気になってしょうがない…）。<br />　執政家全体については第3部RotK（の、それも、揃い踏みするのはSEEのみ！）で描写されることになるので、話をTTTに戻すが、TTTでの殿下の登場場面は、正に「ドラマツルギーによる犠牲」である。監督に言わせれば、だれてしまう話を盛り上げるために、TTTの原作では存在の弱い指輪を映画としては強調する必要があったとのこと。そこで丁度敵役を振られてしまったのが殿下だったというわけだ。確かに、映画的には主人公はあのあたりで「新たな敵」に出会わねばならず、原作での殿下の物凄い「いい人」っぷりでは、そのまま映画にしたら話が停滞してしまう…のかもしれない。しかしこれは、あくまで監督のコメンタリーという名の言い訳による、結果論に過ぎない。原作者トールキンにとってはむしろ、学者肌で”詩人の心を持つ”殿下はお気に入りだったようだし（基本的に「原作への罪」は奇跡的に少ない映画だが、これは正に数少ない罪の1つ。）、弟殿下の高潔さがこれでもかこれでもかと描かれることで、あのRotKでの家族の悲劇も胸に迫る（結局、この戦争で家族全員を亡くしたのは殿下1人なのだ）。<br />　文章で読めば普通に―多少いい人すぎようが話がだれてようが（あくまでも監督の言い分だが）―その通りでよくても、映画ではよりドラマツルギーが求められる。その矛盾にモロにはまったのが執政家3名であり、原作と映画の間の溝にボロボロ落っこちてしまった悲劇の一家である。<br />　…という現実を、僅かながらも救うのは、TTT終盤の、SEE用追加場面である。ここで、劇場版ではついになかった父子3人の揃い踏み。（RotKのSEEでも、父の見た幻である兄君を加えて3人揃う場面がある。）<br />　しかし！<br />　やっぱりこの程度でも、改悪の正当化にはならんのである。脚本家は「ファラミアの性格がわかるわ」と言っているが…全然違う！<br />　もうとにかく、元々（執政家3名が）映画という制約上、心を割く暇のないキャラクターなら、大人しく原作通りかもしくは出演場面を単純に削ってでもくれればいいものを（物凄く削られたエオメルファンには微妙だろうが…）、「できないなら初めからいじるな」と、今となっては言いたいだけだ。<br />　戴冠式だってさぁ。本当は新執政であるファラミアが仕切ってたのに…。これも、整理のために出番を削ったというより、それまでの描き方がまずかったから突然かっこよく執政にできなかったからだよね…もう歯車が狂ったってのはこのことだ…。原作で慰めるしかないな。<br />　今回コメンタリーは確認したが、もう腹立つから今後はコメンタリーは見ないで、追加場面は虚心坦懐に楽しもう。兄弟揃い踏みをうるうるしながら見よう。<br />　原作ファン、原作の殿下ファンにとって、本当の救いは、この追加シーンでの、デネパパ（と、私は呼んでいる）こと執政デネソール役のジョン・ノーブル氏のコメンタリーだろう。彼も、他の出演者同様かそれ以上にかもしれないが、自分の役柄を物凄く深く研究したようだ。それなのに、彼もまた、劇場版ではただのバカ父になってしまっているのだが…（まあ元々父子心中なんてのは確かにアレだが…）。（ちなみに、私は偶然、先に別の映画―オーストラリア映画―で彼を観ていた。貫禄というか知的というか、物事をふかーく考えそうな役が似合う人である。ファンは、映画に捉われず、デネソールのそれまでの苦悩に思いを致したい所である。）<br />　ノーブル氏が、父と次男の不仲を示す場面で、兄弟の母で執政の亡き妻・フィンドゥイラスについてまで言及しているのは、原作ファンには嬉しい驚きである。　<br />　父が長男を偏愛し次男を貶める理由としては、原作でもさほどはっきりと描かれているわけではないが、愛妻が次男を産んでほどなく亡くなったからとか、自分と似ていないからだとか、いや似すぎているからだとか、色々な説はある。ノーブル氏はそのあたりのことも色々考えて下さったようである。有難いことである。手を合わせたくなる。神コメンタリーや。<br />　考えてみれば、本当は、このデネソールほど、息子に恵まれた父親はいないのである。ただ、どちらかといえば、大きな視点が必要になる「執政」という地位には、兄よりも弟の方が向いていたのかも…と推測させられるような原作の描写かもしれず、そのあたりに、好きだけど嫌い、愛してるけど愛せない、という父の葛藤があるのだろう。<br />　それと。<br />　原作では、兄は最初アラゴルンに似ている、と描写される。同じゴンドーリアンだから当然なのだが、2人ともゴンドーリアンらしい黒髪と灰色の眼である（瑣末な話ではあるが、レゴラスの眼をコンタクトとCGでわざわざ青くするんならアラゴルンも灰色にすりゃあよさそうなもんなのに、元々ブルーアイのヴィゴの眼はそのままである。トールキンが「灰色の眼」と言う時は非常に神秘的な意味があるのだが。このへんはハリウッド的都合なのだろうか…）。そして殿下もまた、登場すると、兄に似ていると描かれる。しかし、映画版では、単純に、キャラクターの区別がつかないと困るからだろうが、兄君は役者の翡翠色の目のままで、くすんだ金髪である。で、結果的にこれがRotKで眼にすることになる、黒髪と暗い顔立ちの人の多いゴンドーリアンの中で浮いてる浮いてる（笑）（いや鎧着てる追加場面ではまだマシなのだが…FotRでは衣装も顔立ちも派手だし！）そして殿下もまた、映画でのD.Wenhamはブルーアイで、ウィッグは金髪に近い、亜麻色というか…いつも汚れてるからわかんないのだが、綺麗にするとほぼ金髪である（エオウィンとの2ショットはもう、夢のように美しい…）。ところが、父デネソールは、これはもう原作も原作通りの、最もゴンドーリアンらしいゴンドーリアンというか、白髪の多い黒髪に、青くない眼、何かくらーい顔つき（笑）。というわけで、この謎多き3人が、映画版では、偶然だが、兄弟が2人共明らかに（父親に似ていない以上）母親似だろうと思われる容姿になっているのは面白い。その母親というのが、恐らく金髪の美女で、ちょっとゴンドールには珍しいタイプという（ほっそりしてて、白が似合って、エオウィンをもっと人間離れさせて儚げにした感じだろうか？）。トールキンは、自作中のカップルには必ず年上の妻への熱愛を投影しているし、その妻を先に亡くしたことは彼にとって世界の終わりだったとも言われているぐらいなので（でも自分と妻の墓に「ルシアン」と「ベレン」は流石にアブナいような…）、やはりこの家族の問題の鍵を握るのは、母親の死ということになるのだろう。

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<title>F.M.E.1―”ひとつの映画”</title>
<description> 9月22日、何故かふと思い立って、物凄く久しぶりに「ロード・オブ・ザ・リング」3部作SEE（完全版）DVDで観た。 実に、5年半ぶりである。 それなのに感動は全く変わらないことに驚く。素晴らしい映画である。 というわけで、物凄く今更だが、自分でもびっくりするほど憶えていることあり、あらためて考えたことあり、とにかく思い出せるだけ浚い出してみようという、6年半後のロード・オブ・サ・リングである。 久しぶりに新しいカテゴリ「Ｆrom Middle-Earth」と銘打ってみたもの...</description>
<dc:subject>From Middle-Earth</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-24T00:00:00+09:00</dc:date>
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　9月22日、何故かふと思い立って、物凄く久しぶりに「ロード・オブ・ザ・リング」3部作SEE（完全版）DVDで観た。<br />　実に、5年半ぶりである。<br />　それなのに感動は全く変わらないことに驚く。素晴らしい映画である。<br />　というわけで、物凄く今更だが、自分でもびっくりするほど憶えていることあり、あらためて考えたことあり、とにかく思い出せるだけ浚い出してみようという、6年半後のロード・オブ・サ・リングである。<br />　久しぶりに新しいカテゴリ「Ｆrom Middle-Earth」と銘打ってみたものの、私は映画第一部後に原作の第二部からとにかく追っかけて読んだ組なので、余り偉そうなことは言えないし、簡単に言えばもうこれだけ経っちゃっての「繰り言」である。<br />　また、ネタバレはバンバンしているし、原作と映画両方を知っている方を主に対象にしている文章なので、原作も映画も知らない、もしくはどっちかしか知らない、という方は、もし興味を持って下さったならとても有難いが、「続きを読む」以降がある文章の場合は、「続き」は自己責任でお願いする。<br /><br />　今日は、第3部RotKの特典DVD2枚を（時々早回ししながらだが）観た。<br />　ああ、私はやっぱり5年前（第3部公開時）から、<span style="font-size:large;">魂はミナス・ティリスに移住しちゃってんだな…</span>とあらためて思った。<br />　何でこんなにこの映画が好きなのか、と言ったら、一言で済む。<br />「とことん本物作っちゃう凝り性映画が、正に私のドツボ」<br />だからだ。<br />　勿論、フルCG、合成はもとより、錯覚を利用した古典的手法やビガチュア（でっかいミニチュア）といった「テクニック」もあるけれど、建物の一部は完全に本物を作っちゃうとか（エドラスの黄金館とミナス・ティリスの玉座の間、あれは神だ…）、衣装も武具も馬具もみんな本物だぜというあの凝り性も凝り性なとこね（笑）。あれあのまんま取っといて展示でもしてくれたらよかったのにね。でもセットはもう全部ないし、小道具大道具も倉庫の中。<br />　（余談だが、偶々2003年に新婚旅行で訪れたロンドンの自然史博物館で映画LotRの展示をやっており、詳しい展示解説や実際に使われた道具が見られたのは正に奇跡。小道具が私の背より高い大きな透明な箱の中に詰めてあったのだが、そのいちばーん底の方にエルフの3つの指輪のうちの1つがあった…（笑））<br />　元々歴史好き、ヨーロッパ中世好き、イギリス好き、だし。<br />　この映画は私にとっては正に「ひとつの指輪」ならぬ、「ひとつの映画」である。<br />　普通の寿命からいったら私はまだ半分にも達していないのだが、どうもこれが結局は私の一生の一本になる気がする。何故なら、私は映画を観るという趣味はなく、映画館には滅多に行かない人間だからだ（答えは簡単、出不精でケチだから！）。まあそんな人間の「一生の一本」なんて説得力のないことこの上ないけれど、私の中ではそれで大満足。<br />　まあ、ものすごーく、マニア的に、フェチ的に、細部まで、そして出演していた方々の他の作品まで買い漁って観てしまったぐらいハマったという事実そのものに比べれば、この作品が丁度3年に亘ったが故に私の人生の大きな転換期を含んでいた、なんてことは瑣末事である。<br />　結婚する前の、自由で子供だった私。結婚を控えた私。新婚の私。（そしてそうでもない（笑）今は、子供を持った私。）<br />　そういう時期が、第1部、第2部、第3部それぞれの記憶と一緒になっている。<br />　しかもそれは、ただ「その時期にやっていた」からではない。<br />　「その時期は毎週観ていた」からだ。<br />　レディースデーという便利なものがあり、毎週水曜日は女性は1,000円だから（元が高すぎると思うけど…）、毎週毎週観た。<br />　「この映画は、上映している限りは、一度でも多く映画館で観ておきたい」と思ったから。<br />　映画館で観ることにこれほどの意義がある映画を他に知らない（だから、アンタそんなに観てないでしょって（笑））。ニュージーランドの風景＝中世ヨーロッパの風景＝中つ国を、一度でも多く、スクリーンで観ておきたい。それに実際、何度見てもいつも楽しみになるぐらい好きだった。<br />　台詞を憶えるぐらい、という喩えがあるがその通りだったし、次の回が始まるまで外で音が聴こえてくるだけでどの場面だったかわかるし、なのに何度観てもやっぱり楽しかった。<br />　第1部はまだそれほどでもなく、10回観たかどうか。だが第2部は10回以上、第3部は最低14回は観ている。<br />　第2部は、続きが待ちきれず、先行上映（初日1週間前にレイトショーで1回上映する）を、4時間並んで観た。<br />　それは、今は無き「渋谷パンテオン」で…<br />　あの映画館がなくなったのも、私の中で渋谷の終焉というか…<br />　私にとっての「映画」はやっぱり「渋谷パンテオン」と「渋谷東急」だったなあ…と思う。（現在、「東急」の方はツインタワーだったか、渋谷の外れの方に移っている）<br />　主な映画はほとんど、あの「東急文化会館」で観た。この建物に1階にパンテオンと、他の階に東急が数館入っていた。そして最上階は「五島プラネタリウム」である。ちゃんとしたドームタイプのプラネタリウムだ（ここも無くなる直前に行った）。しかしこの建物そのものが東急の資金難もあって売られたとかで、取り壊された。若い方のために言い添えておくと、現在の副都心線の駅が跡地である。<br />　そういうわけで渋谷も、小さいスクリーンばかりではないものの、何だか世の中全体がシネコンになっていくようで淋しい。（渋谷TOEIもそんなに大きくないしな…やはりパンテオンが懐かしい…）<br />　話を戻すと、毎週水曜、会社の帰りに渋谷で観て帰った。始まるまで、コンビニのおにぎりをかじっていた。これを「ロード・オブ・ザ・リング難民」と私は名づけた（笑）。旅はその日の朝から始まっていたのである。<br />　週末に入籍を控えたその水曜にも、第2部を観ていた。<br />　第3部の1回目は結婚して1年になろうとする頃の2月に旦那と。丁度その頃私は1月の誕生日に風邪を引いてから色々ちょっとおかしくなって所謂ドクターショッピングみたいな状態になっていて、その日もものすごーく頭痛がしている時にシネコンの最前列（笑）。あのちっこいスクリーンで最前列って、<span style="font-weight:bold;">ゴラム等身大よ（笑）</span>。そしてますます頭痛は激しくなり…今では懐かしい思い出（笑）<br />　まだこれから第1部、第2部の特典と、第2部のSEEをまた観直したいんで（アラゴルンとエオウィンの切ない絡みがいいんだ…）、こないだから通して、今回は7泊8日ぐらいの旅かな（笑）<br />　思えば、このブログの方を始めたのは2004年7月末。P.D．ジェイムズ同様、「大好きなのにブログ以前だから採り上げてなかったもの」だから。ブログの方にもちょこちょこと何かまとまっていないものは書いた気がするのだがかなり昔のことだし検索がめんどくさいので探さない。あくまでも、思い出せるだけ、思い出せる時に書く。<br />　ただ、ひとつだけ確かなのは、死後の世界はミナス・ティリス希望（笑）。<br />　多分死んだらまっすぐあの白い都に行けそうな気がする（笑）。<br />　そこにはまだ、長命を約束されたドゥーネダイン、エレスサール王陛下も、執政にしてイシリエン大公ファラミア殿下もいらっしゃることでしょう。<br /><br /><table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank">ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOX セット [DVD]</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61PS1QH2PGL._SL160_.jpg" border="0" alt="ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOX セット [DVD]" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">ピーター・ジャクソン <br /><br />ポニーキャニオン  2005-02-16<br />売り上げランキング : 6576<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-1-0.gif" alt="star" />新品を売っている場所を見つけたが…<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />最高<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />やっと手に入れたぞ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00069YJ2A/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読⑧―『策謀と欲望』</title>
<description> 策謀と欲望〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1999-02売り上げランキング : 485623おすすめ平均  ジェイムズに開眼した作品雰囲気はありますAmazonで詳しく見る by G-Tools 策謀と欲望〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1999-02売り上げランキング : 531419Amazonで詳しく見る by G-Tools ダルグリッシュ警視第9作。ポケミス版では1冊本ですが、やや手に入りやす...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-13T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766118/kyoumimousou-22/" target="_blank">策謀と欲望〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766118/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="策謀と欲望〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1999-02<br />売り上げランキング : 485623<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-5.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />ジェイムズに開眼した作品<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" />雰囲気はあります<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766118/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766126/kyoumimousou-22/" target="_blank">策謀と欲望〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766126/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="策謀と欲望〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1999-02<br />売り上げランキング : 531419<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766126/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　ダルグリッシュ警視第9作。ポケミス版では1冊本ですが、やや手に入りやすい文庫本では上下分冊になっています。<br />　前作で素晴らしいドラマを見せてくれたミスキン警部ですが、今回はお休み、というかお留守番なので出番なし。<br />　何故かというと、『不自然な死体』、『黒い塔』に続き、又もダルグリッシュはプライヴェートなお出かけで事件に巻き込まれてしまうのです。もう、ダルちゃんったら！（笑）<br />　『不自然な死体』に登場した、ダルグリッシュの最も親しい女性である叔母が引っ越した先で亡くなり、ダルグリッシュはノーフォークの寒村へ。『黒い塔』同様、遺品整理のため、死者の家に残ることになります。<br />　さてこの寒村、近くの原子力発電所を巡って、様々な思惑が交錯している真っ最中。ダルグリッシュは複雑なシチュエーションに飛び込むことになってしまうのです。発電所の所長、その姉、反対派の青年、私生児を抱えたその同居人。<br />　そして今回も、やっぱり、「研究所内でのドロドロ人間関係」が（笑）。出世争い、恋愛、脅迫、過去の悲劇…<br />　もうほんっとに、「研究所」好きねえ、ジェイムズ女史（笑）<br />　更には、今回の被害者も、めっちゃ嫌われ者の女（笑）。発電所のお局様的管理職。<br />　彼女は、習慣である夜の水泳の途中で絞殺されていた。しかも、第一発見者はダルグリッシュ！<br />　ダルグリッシュじゃなかったら犯人扱いなシチュエーションです（笑）。<br />　折しも、”ホイッスラー”と呼ばれる連続絞殺魔が世間を騒がせていた。同じ手口。新たな犠牲者か？…<br />　<br />　今回は、長さは前作ほどないものの、”盛り沢山”と言えないこともない内容。いかにもな殺人鬼を出してあって、旬なネタである原子力発電所、過去作品のキャラクター（ダルグリッシュの叔母）再登場、『黒い塔』のような海辺の寒村＝限られた住民、「研究所ネタ」…<br />　ギュギュッと充実、被害者もちっとも同情に値しない嫌な女（笑）。読みでありありの1作です。<br />　とはいえ、色々と「こういうのもいかにもでしょ？」と女史が笑いながら出しているような部分はあくまでも要素にすぎず、骨格は正にジェイムズ作品。キャラクター1人1人の事情、人間関係を丹念に描き、ダルグリッシュに深く考えさせ、少しずつ少しずつ核心に迫っていく。<br />　読み終えてみると、キャラクターの配置が実に見事だったと、今回も首を振りながら溜息です。殺人事件という本筋の他に、平行してというか裏でというか、別に1つ2つのプロットが進行する（ダブル、トリプルプロット）のが今では女史の作風と言われていますが、前作あたりから現れ始めたこの傾向は今作でも引き継がれ、思わぬ結末を迎えるキャラクターや、これまた思わぬ活躍をするキャラクターなど、最後まで眼が離せません。<br />　そして大詰め、ダルグリッシュはまたも…<br />　<br />　個人的には、プロットと同時に進行している、地元警官のサイドストーリーがなかなか粋で好きです。余りにも現実的すぎるほど現実的、ストイックというより普通に真面目、冷徹、冷静、そんな女史ですが、温かいドラマを書かせても見事。前作といい今作といい、本筋と絡みつつもそれ自体印象深いドラマ（ほんっとに、大盤振る舞いですわ…）も楽しめます。<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読⑦―『死の味』上・下</title>
<description>死の味〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1996-12売り上げランキング : 450053Amazonで詳しく見る by G-Tools死の味〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1996-12売り上げランキング : 440798おすすめ平均  下巻だけ繰り返し、という味わい方Amazonで詳しく見る by G-Tools さあ、長くなってきましたよ（笑）。この作品から、ポケミス班でも文庫版でも上下分冊が普通にな...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-12T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766088/kyoumimousou-22/" target="_blank">死の味〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766088/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="死の味〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1996-12<br />売り上げランキング : 450053<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766088/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766096/kyoumimousou-22/" target="_blank">死の味〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766096/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="死の味〈下〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1996-12<br />売り上げランキング : 440798<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />下巻だけ繰り返し、という味わい方<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766096/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　さあ、長くなってきましたよ（笑）。この作品から、ポケミス班でも文庫版でも上下分冊が普通になっていきます（笑）。「重い、長い」ジェイムズの始まりです。<br />　でも、長いけど楽しかったですね。下巻を開いてなおワクワクしますね。<br /><br />　この『死の味』は、今回読み返して、そうだそうだ！何でこんな大事な作品をほとんど内容忘れてたんだろう！とちょっと自分に腹を立てました。<br />　マシンガム警部に続き、新たにダルグリッシュの班に加わるのが、女性警部ケイト・ミスキン。<br />　そう、このミスキン警部、推理小説の中で私が一番好きな女性キャラクターなのです。（ちなみに一番嫌いなのはレジナルド・ヒルのダルジール警視シリーズの、部下の妻エリー・パスコー。賢しらで最低のでしゃばり女）<br />　本当に好きで好きで、こんなちっぽけな私の感想の中なんかに固定してしまいたくなどないぐらい、様々な言いたいこともイメージもあるのですが、やると決めたからにはやらなければ先に進まない。<br />　ミスキン警部は、貴族であるマシンガム警部とは正反対、貧しく育った叩き上げ。私生児として生まれ、母の母である祖母に育てられたのですが、住んでいたのは、もしかしたら本物の貧民窟の方がましかもしれないというぐらい、政治家の気紛れで作られた、治安も風紀も最悪な集合住宅。そこから出て独立したい一心で、若くして警察に入り、丁度10年目だと言いますからまだ20代（彼女もそのまま齢を取りません（笑））。<br />　かといって、ぎらぎらしているわけでもなく、賢く冷静、「褐色の前髪」「端正な顔」、知性があり、すぐにダルグリッシュの捜査方法になじみます。<br />　私は推理小説の女性ハードボイルド探偵が、嫌いではないですが得意ではありません。どうして、フィクションには、働く女性というのは男性とやたら張り合うか、媚びるタイプしかいないんでしょうねえ。そこへいくと、このミスキン嬢は、表向きは男性と張り合うことなく、かといって裏での立ち回りが上手いというタイプでもない。裏表なく真面目に働き、それで認められなくても熱くならず、また働く。彼女もまたダルグリッシュ同様、ジェイムズ女史独特の、「ただそこにいて、必要な仕事をしているキャラクター」です（ファラミア大公殿下といい、私、こういうキャラ好きよね…）。仕事というのは、いるべき時にいるべき場所にいて、すべきことをする。結局それに尽きる、ということを、同じように高卒で公務員の世界に入り、それなりの地位に昇ったジェイムズ女史らしく、あるがままに描いているのです。見習いたいです。長くもない社会人生活でしたが、立派に失格だったので(^^；)<br />　”自然体”を謳うとそれ自体もう自然体ではないと思うのですが、ジェイムズ女史の作風、ミスキン警部というキャラクターは、押し付けることなく、なすべきことをなしているから、本当の意味でカッコイイ。素敵です。だから大好きなんです。<br />　（彼女ほど淡々としてはいないですが、近いと言えばイアン・ランキンのジョン・リーバスシリーズの部下、シボーン・クラークも、非常に優れた女性刑事です。ミスキン警部から見るとダルグリッシュは範疇外のようですが、クラーク刑事とリーバスはさて、どうなるのでしょう…？）<br /><br />　さて、今回の被害者は…嫌われ者ではなく（笑）、まあいい人か悪い人かはわかりませんが、大臣を辞任したばかりの准男爵。しかも何故か、教会の聖具室で、浮浪者と一緒に喉を切り裂かれて…<br />　この謎だらけの事件に、ダルグリッシュ警視長登場です。ダルグリッシュは偶々被害者と面識もありました。また、以後も「デリケートな事件」となると、ロンドン警視庁きっての紳士ダルグリッシュにお呼びがかかります。それ故に、彼を「お上品」「鼻持ちならない」と揶揄する向きもありますが、彼の実力は誰もが認めており、本当に嫌われているわけではありません。やはり人徳というものでしょうか。しかしそういうところが、好きでない人には「可愛くない」ということにもなるのでしょう。やはりいい齢食った人間の、安住の地でしょうか、ジェイムズ女史は（笑）<br />　被害者が名門出身なだけに、大きなお屋敷には母親、妻、その兄、使用人、運転手などなどがおり、前妻との間の娘は父に反発して別居中。で、またこの人間関係がいかにも爛れてるんですよね。妻の従兄弟の医者だってあやしい。<br />　<br />　今回も、犯人の登場のさせ方、描き方、クローズアップの段階の取り方、本当に見事なのですが、さて、犯人が「意外な人物」か「予想されうる人物」かを書いてしまえないのが辛い所。犯人を誰にするか、ではなくて、決められた犯人をどんなに風に描いているかが、読み終わってみるとあー凄かったなと思う作家なのです。<br /><br />　話をミスキン警部に戻すと、この『死の味』は、彼女の話と言ってもいいのではないでしょうか。<br />　全く、あのラストシーンを忘れていたなんて！いかに推理小説とは、読み終わった次の瞬間に犯人を忘れられるかが勝負とはいえ、この作品は…<br />　リアリティ、というと本当に安っぽい言葉になってしまっていて残念ですが、この作品もまた、結婚、出産といった、まあ一応普通とされる女性のステップを一通りやってからあらためて読むと、リアルですね～。<br />　ミスキンは、育ての親である祖母には、感謝しつつも、その世話をしなくてはいけないことをどうしてもうとましく思ってしまう。それは、感謝とはまた別の問題。彼女が自分の努力で頑張れば頑張るほど、どうしても、いつ休職に追い込まれるかもしれない、目の放せない祖母は邪魔になってしまいます。でもやっぱり、育ててくれた人。<br />　彼女が漸く手に入れた自分の城、テムズ川を見下ろすアパート。1人暮らしをしたいと思う人は（私は思ったことがありませんが）、一番の理由は、家の中を自分の思う通りにしたいということだと思います。ミスキン警部も、自分の城の中を自分の好みのインテリアで揃え、一日の終わりにテラスでグラスを傾けることを無上の喜びとしています。でも、毎週実家に行って、祖母のために買出しをしたり、普段も電話で、環境最悪の家に住む祖母の愚痴を聞いてやらねばなりません。<br />　一方、マシンガム警部もまた、衰えが急に目立つようになった父の老醜がうとましい。家を出ている兄の代わりに、自宅でのそんな父との付き合いを引き受けねばならない。<br />　と、それぞれのうとましさが描かれますが、ミスキン警部とマシンガム警部は、当然、出身と経歴の違いから、すぐに上手くいくわけでもなく、そして感情の面でまで上手くいかなくてはいけないわけでもなく、嫌い合っているわけでもなければ仲良しでもなく、ただ一緒に仕事をこなします。このあたり、すぐに「何か」起きてしまう凡百の小説とは違います。<br />　ただ、プライヴェートについてはお互い話したがらない故に、ミスキンはマシンガムを、貴族の父を持ち気楽なものだろうと思っているし、マシンガムもまた、ミスキンは独立を果たしてさぞや気分がいいだろうと思っている。仕事の上ではむしろいいコンビになれそうな2人なので、わかりあえるかと思いきややっぱり、少しの誤解も含めてどこかしこりというか、わかりあえない部分は抱えている―――ということも描かれているのです。このへん、表面では何らお互い問題なく見えても、自分の抱えている問題に関してだけは、互いを比べ、相手の方が楽だと思ったり、思いたかったりする…という、非常にリアルな場面です。<br />　そして、このミスキンというキャラクターの登場と人間性が、大詰めのドラマに絡んでくる。<br />　プライヴェートの部分を公の仕事の結末に絡ませるのは、ジェイムズ女史とはいえ些か無理があると言えないこともないですが、それでも、彼女と祖母の会話は胸を打ちます。ジェイムズ女史、冷静なだけじゃないじゃないか、こんな熱いドラマを書けるじゃないか！と読んでいて嬉しくなりました。<br />　この作品が、何と『黒い塔』に続き、またもEWA賞を受賞したのは、あくまでも謎解き小説としての腕だとは思いますが、私にはやはり、このラストのドラマが一番印象に残ります。<br />　<br />　派手な殺害現場、”ダルグリッシュ向き”の事件、ドロドロ一家、2人の魅力的な部下。要素がどんどん出揃って、愈々ジェイムズ女史、ノッてきました。<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読⑥―『わが職業は死』</title>
<description> わが職業は死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  2002-03売り上げランキング : 672473おすすめ平均  繊細で悲しい動機の殺人事件に挑む汚く、どこか美しい人間模様Amazonで詳しく見る by G-Tools ダルグリッシュ警視第7作。 この作品から、警視は「警視長（コマンダー）」に昇進しています。このへん日本語には対応する言葉がないようなんですが、前より偉くなり、警察官としては最高の肩書きに近いのですが、まだ現場で働くことができるんだそ...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-11T00:00:00+09:00</dc:date>
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　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766169/kyoumimousou-22/" target="_blank">わが職業は死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766169/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51VNRYH3X9L._SL160_.jpg" border="0" alt="わが職業は死 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  2002-03<br />売り上げランキング : 672473<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />繊細で悲しい動機の殺人事件に挑む<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />汚く、どこか美しい人間模様<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766169/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　ダルグリッシュ警視第7作。<br />　この作品から、警視は「警視長（コマンダー）」に昇進しています。このへん日本語には対応する言葉がないようなんですが、前より偉くなり、警察官としては最高の肩書きに近いのですが、まだ現場で働くことができるんだそうです（巻末解説より）。<br />　そしていつの間にか彼もまた”サザエさん世界”の住人となり…初登場から30年経っても、まだいい感じの中年です(笑)。<br />　書き始めた頃は自分よりちょっと上だった男性が、今は息子ぐらいの齢になっちゃってる…ジェイムズ女史も、最新作を見ても、彼への愛情はかなり深く、「お土産」としての彼の幸福を計画している節があります。<br />　まあしかしそんな先のことはともかくとして。<br />　今回もまた…閉鎖的人間関係。<br />　病院でこそないものの…<br />　法科学研究所ちゅう、またいかにもな世界。<br />　冒頭からして暗く…<br />　そしてまた、被害者は、誰っからも嫌われてる人間（笑）。<br />　そんなこと言ったら、したら嫌われるってわかってるのに、全部やる人みたいですね。いたのかもしれませんねえ、こういう人、作者の知っている人で。<br />　好きだねもう（笑）重いネタが（笑）と。もう半笑いでついていきますよ。いつものことさ（笑）。<br />　でもって、今回もまた、人間ってのは複雑だなあ、一対一でも複雑なものが、下手に絡んでしまうと大変だな、と。<br /><br />　ジェイムズ女史というのは、ステレオタイプな枠の中に新しくリアルで強い作風を組み上げることで素晴らしい処女作を書き、以後もその強さは変わりませんし、ステレオタイプな登場人物もほとんど出てきません。<br />　しかし今作まで読んできて、「あ、いわゆる悪女タイプの女性って、毎度登場してるじゃん？」と思いました。<br />　処女作の被害者然り、『ナイチンゲール』然り。男を次々手玉に取る…というタイプでなくても、精神的に随分ねじけちゃってるというか…余り身近にいてほしくないタイプ。複雑キャラ。<br />　そして今作では、文字通りの悪女。モテモテ。<br />　こういう、今じゃ「普通」になっちゃった「嫌な女」も書くのね、と。ちょっと珍しくは思いました。<br />　勿論、ジェイムズ作品なので一筋縄じゃあいきませんが、やっぱり悪い女。モラル的に悪い女。<br />　そしてこういう女が出てくるもので、男女関係の生々しさではこれまでで一番かも。<br />　愛って何だべなあ…<br />　謎が解けると共に、「切なさ」が強いのも、結構珍しいかも。幕切れも…<br /><br />　この作品で、マシンガム警部という、初めてのシリーズキャラクターとなる部下が登場します。<br />　やっとこの作品あたりから、作者も「ダルグリッシュ世界」を構築していく決心がついたのか…<br />　このマシンガム警部は貴族の家に生まれて、軍人ではなく警察を選んだという変り種。<br />　以後、これまたリアルで個性的なシリーズキャラクター同士の丁々発止も、シリーズを盛り上げていきます。<br />　この作品まで読んでしまったあなた…もうやめられませんね（笑）<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読⑤―『黒い塔』</title>
<description>黒い塔 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1994-06売り上げランキング : 486940おすすめ平均  推理小説？海辺の不気味な世界黒い塔に囚われし者Amazonで詳しく見る by G-Tools ダルグリッシュ警視第6作。何故今回順番が飛んだかというと、一応前作であるコーデリア・グレイものの『女には向かない職業』でも重要な役割を果たしているためこれを第5作に数えるのが通例のようなので、これに従ったからです。 EWA賞シルヴァー・ダガー賞受賞作。...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-10T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076607X/kyoumimousou-22/" target="_blank">黒い塔 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076607X/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="黒い塔 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1994-06<br />売り上げランキング : 486940<br /><br /><strong>おすすめ平均  </strong><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-5.gif" alt="star" /><br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-4-0.gif" alt="star" />推理小説？<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />海辺の不気味な世界<br /><img src="http://g-images.amazon.com/images/G/01/detail/stars-5-0.gif" alt="star" />黒い塔に囚われし者<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076607X/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　ダルグリッシュ警視第6作。何故今回順番が飛んだかというと、一応前作であるコーデリア・グレイものの『女には向かない職業』でも重要な役割を果たしているためこれを第5作に数えるのが通例のようなので、これに従ったからです。<br />　EWA賞シルヴァー・ダガー賞受賞作。<br />　今回は『不自然な死体』同様、ダルグリッシュの身内がらみの事件。昔世話になった神父から「相談したいことがある」という手紙を受け取ったダルグリッシュは、休暇を利用してドーセットに出かける。そこは海辺の、怖ろしい伝説の残る塔を望む障害者療養施設。ところが、ダルグリッシュが着いてみると神父は既に亡くなっていた。ダルグリッシュからの返信を読むこともなく…<br />　個人的には、どちらかといえば、こういう、ダルグリッシュのプライヴェートがほんの少しとはいえ垣間見える設定の話が好きです。<br />　神父の遺言で蔵書を譲られた行きがかり上、遺品整理を始めるダルグリッシュ。神父の相談事とは何だったのか？そして神父の死は本当に病死なのか？そして新たな殺人が…<br /><br />　今回も、というべきか、閉鎖された、「病院もの」同様、病的な環境の中での殺人。みんなあやしいです（笑）。<br />　怪文書も出回っていたり…<br />　過去の事件を引きずる者もいる…<br />　土地柄も不気味です。<br />　でも読んでてたまらなくワクワクします（やっぱり相性ってもんだな…）。<br />　こう…ただでさえ閉鎖空間なのに、肉体的にも普通でない状態を抱えた人間ばかりという状況下で、やはりジェイムズ女史の人間描写がいい。リアル。こういうデリケートな舞台を過不足なく冷静冷徹に描けるのはもう天才ですね。読者も、まるで自分がダルグリッシュの隣で一緒に見ているかのように思える。一緒に見て、一緒に考えて、でも答えは出ない…それは私が鈍いからですが（笑）<br />　描写は余りにも常識的で、冷徹で、流されることがない、なのに決して嫌にならない。ではダルグリッシュがいかにも人間味溢れる主人公かというとそんなこともない。再三書いているように、ダルグリッシュ自身が、常識人極まりない警察官で紳士です。ごくごく普通で、目立とうということも褒められようということもなく、ただ仕事をしている。こういうの、私の好みではあるんですけどね…イマイチ大メジャーにはなならないという現状を見ると、やっぱりつまらない面の方が多いのでしょうか。エキセントリックならいいってわけじゃないのに。<br />　話を戻して。今回も実に地道に、少しずつ、関係者の中でダルグリッシュは事実を整理し、やがてはたった一つの真実に辿り着く。<br />　しかし…！<br />　作者、二連続「やられ萌え」！？…いやいや。そんなことはないでしょうね。さてダルグリッシュにどんな胸突き八丁が待ち受けているのか。<br /><br />　…そういえば、そもそも、今回ダルグリッシュは病み上がりなんでした。<br />　しかも、白血病…と誤診された肺炎で（爆）<br />　どうやったら肺炎が白血病になるんやねんと思いますが…所謂、医者が患者じゃなくて検体と数値だけ見てたってやつですかね。<br />　ともあれ、ダルグリッシュは入院中にコーデリアからお花をもらっており、そのことや、『女には向かない職業』でのやりとり（余り平和的ではない）で、コーデリアはダルグリッシュに気があるやに推測する向きもありますが、私はそれはないと思いますね…。齢も違うし、生きている世界もちょっとずれている気がする。あくまでも、同じ作者で共通した世界にはいるというだけでしょう。或いは作者にも、折角自分が生み出した男女1組として、いずれはどうにかするつもりはあったのか…今となってはわかりません。<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読④―『ナイチンゲールの屍衣』</title>
<description>ナイチンゲールの屍衣 (ハヤカワ・ミステリ文庫)隈田 たけ子 早川書房  1991-03売り上げランキング : 503319Amazonで詳しく見る by G-Tools ダルグリッシュ警視第4作。 6年ぐらい前の、第一次ブームの時、この作品と『黒い塔』を購入していました。 これもまた、作者お得意の「病院もの」。今回はもっと病院らしい病院というか…陰鬱な、郊外にある、古い屋敷のような病院兼看護学校。 他の作品も多くがそうなのですが、今回の被害者も「誰からも嫌われている人」。 ...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-09T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766053/kyoumimousou-22/" target="_blank">ナイチンゲールの屍衣 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766053/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="ナイチンゲールの屍衣 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">隈田 たけ子 <br /><br />早川書房  1991-03<br />売り上げランキング : 503319<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766053/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　ダルグリッシュ警視第4作。<br />　6年ぐらい前の、第一次ブームの時、この作品と『黒い塔』を購入していました。<br />　これもまた、作者お得意の「病院もの」。今回はもっと病院らしい病院というか…陰鬱な、郊外にある、古い屋敷のような病院兼看護学校。<br />　他の作品も多くがそうなのですが、今回の被害者も「誰からも嫌われている人」。<br />　こういうの…実は…だーい好き（笑）<br />　誰からも好かれている人が殺されるよりはいいじゃないですか。<br />　そして遺憾なく発揮される、女史の厳しい筆！<br />　処女作『女の顔を覆え』同様、被害者は、人の秘密を握っては弄び、もんのすごく嫌われていた学生。彼女が、何と衆人環視の中で殺される。胃に直接栄養を流し込む技術の実習中、温めたミルクのはずが、毒物を流し込まれて…<br />　その上すぐに、第二の殺人が。<br />　殺人が起これば、あらゆる人間関係が曝け出される。<br />　病院内の秘められた人間関係といったら…まあ…ｒｙ<br />　まあそれは、日頃苦労していらっしゃる医療従事者の方に申し訳ないのでこのへんにして。とはいえ流石そのへんの勤務の長かった女史のこと、今回もリアルです（笑）。<br />　そしてまあ今回も、暗いです、重いです（笑）<br />　冒頭も、舞台となる看護学校に今日これから視察に行くという視察官の女性の、目覚めてから現地に着くまでのうだうだ。もう嫌んなっちゃう人はここでいきなり放置っていう（笑）。<br />　しかしついていきますよ！へこたれませんよ！だって私、そういうちまちました場面こそ、好きなんだもの（笑）（やっぱり多少はオタク気質の人に向くのかな…）<br />　そしてダルグリッシュの推理は、いつもながら一歩一歩、確実に核心へと迫っていく。<br />　いつもながら、1人1人のキャラクターがしっかり描写されていて、やめられない。途中で止められない。止められるもんなら止めてみろ。<br />　処女作、奇妙な装飾をほどこされた死体、休暇のはずが事件、という3つのパターンの後、今回はまた別のパターン。まあ割と推理小説にはよくあるものですが…<br /><br />　そして、この作品の一番の特徴は、「ダルグリッシュは知性派探偵なのに、何故か終盤でバイオレンスに巻き込まれる」というパターン？の最初の作品ということでしょうか。<br />　ネタバレぎりぎりですいません。<br />　しかし、この後の『黒い塔』といい…<br />　もしかして女史、愛するキャラクターには「やられ萌え」！？<br />　いやそんなことはないっ。女史に限ってそんなっ（でも嬉しかったり）。<br />　脳内腐敗がこれ以上皆様に伝染しないうちに、幕。<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読③―『不自然な死体』</title>
<description> 不自然な死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)早川書房  1989-08売り上げランキング : 289203Amazonで詳しく見る by G-Tools ダルグリッシュ警視第3作。 この作品で評判を固めた感じです。 今回は、休暇に来たのに近所で殺人事件が…というパターン。 もうこれは、ダルグリッシュがいかに普通の警察官であろうと、一度は避けられない宿命のようです（笑）（二度あるけどね（笑）＝『策謀と欲望』） 物書きが何故か集まって暮している集落。そこに、婚約者と母親を相次いで亡...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
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<content:encoded><![CDATA[
　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766045/kyoumimousou-22/" target="_blank">不自然な死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766045/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="不自然な死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1"><br />早川書房  1989-08<br />売り上げランキング : 289203<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150766045/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />　ダルグリッシュ警視第3作。<br />　この作品で評判を固めた感じです。<br />　今回は、休暇に来たのに近所で殺人事件が…というパターン。<br />　もうこれは、ダルグリッシュがいかに普通の警察官であろうと、一度は避けられない宿命のようです（笑）（二度あるけどね（笑）＝『策謀と欲望』）<br />　物書きが何故か集まって暮している集落。そこに、婚約者と母親を相次いで亡くし、家の切り盛りをしているうちに婚期を逸してしまったダルグリッシュの叔母（恐らく父親の妹）がいる。そこでのんびり、のはずが…<br />　恋愛小説家、推理作家、劇作家、評論家、みんな嫌な奴ですね（笑）。ちなみにダルグリッシュの叔母ジェイン（というとミス・ジェーン・マープルを思い出すけど…）は鳥類のアマチュア研究家。<br />　この叔母とダルグリッシュは、長い会話は描かれていませんが、叔母もダルグリッシュ同様、真面目で非常に賢い女性だということはよくわかります。ダルグリッシュが一番親しみを感じる女性だというのも無理はありません。（ダルグリッシュは、概ね、知的に自分と対等な女性が好みのようです。当たり前か…）<br />　さて今回の犯人像ですが…<br />　やっぱり、ジェイムズの目は冷徹ですね。綺麗ごと、無理な同情はない。多分、公務員としての仕事でこういう人は何度も目にしてきたんだろうなーと思う。私もこの犯人みたいな卑屈な人は嫌い。<br />　そしてダルグリッシュは、第1作『女の顔を覆え』で出会い、第2作『ある殺意』で偶然再会した（自分が詩集を出している出版社の社員だった！）デボラとは、デートをする間柄ではありますが、そろそろけじめをつけなくてはいけない時期にきています。結婚か、さもなくばきちんと別れた方がいいと。まあお互いいい齢ですしね。<br />　しかし結婚というのは究極のエゴイズムですね。「縛り、縛られていい」という。<br />　私は結婚してみてから常々、結婚というのは結局、ある程度は「押し」と「勢い」と「厚顔」だと思っています。「互いに同じぐらい想っている」だけでは実現しない。どちらかがもう片方より少しだけでもいいから押しが強くて、厚顔でなくてはいけない。何故なら、多少は窮屈な思いをしても「夫婦」になりたい、と思ったら、「縛りたくない」なんて綺麗ごとは乗り越えなくてはいけないから（同時に、「縛られたくない」という、これまた別のエゴも）。<br />　で、ダルグリッシュはどうかっていうと…（笑）<br />　「縛りたくない」で悩んでますね、毎回（笑）。<br />　後の作品を見ると、デボラ以後にもデートをしたりあらーんな関係にまで至った女性には不自由していないようです。勿論そういう描写があるわけではなく、彼の恋愛パターンはいつも結局「お互い束縛したくない」でフェイド・アウトだ、というくだりが、最新作『灯台』にあるのです。<br />　まあ彼の場合、「縛られたくない」よりは「縛りたくない」の方が強いだけまだいい人というべきか…<br />　結局は、カッコつけェなんですね（笑）。（これもカッコいい主人公の宿命か！？（笑））<br />　普通に20代で結婚、ところが出産で妻子諸共亡くしたという壮絶な過去もありますが、それももう（この話の時点では）20年近く前のことですし、トラウマになっているという描写もありません。他の女性を好きになれないほど奥さんを愛していたわけでもない…このへんジェイムズらしく淡々としてます。実際デボラとは確かに恋に落ちているわけですし、好みの女性がいれば好きにもなります。<br />　結局、「縛りたくない」なんて思ってるうちは、その人のことを本当には愛していないんでしょうね。「自分の家にいる彼女を想像できない」「（2人で出かけた色々な場所が）背景にないとダメだ」なんて…アンタがダメだよ（笑）。本当に好きなら、四の五の言わんと家に入れてしまいますな。まあそれで失敗する人は失敗するってこともありますが…<br />　そんなこんな、プライヴェートではさっぱり煮え切らないカッコつけマン（死語）なダルグリッシュですが、後にまた私を悲しませることに…（笑）<a name="more"></a>

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<title>P.D.ジェイムズ再読②―『ある殺意』</title>
<description> ある殺意 (ハヤカワ・ミステリ文庫)P.D. James 早川書房  1998-08売り上げランキング : 229653Amazonで詳しく見る by G-Tools 最近の数作以外は文庫すら古書でしか手に入らない、「隠れた女帝」P.D．ジェイムズ。 有名なのは、私イチオシのダルグリッシュ警視（長）ではなく、女性探偵の草分け、コーデリア・グレイもの。 『女には向かない職業』（コーデリア・グレイもの）までですが、詳しくレビューして下さっているページ。 http://www.g...</description>
<dc:subject>読書日記</dc:subject>
<dc:creator>高野正宗</dc:creator>
<dc:date>2009-09-06T00:00:00+09:00</dc:date>
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　<table  border="0" cellpadding="5"><tr><td colspan="2"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076610X/kyoumimousou-22/" target="_blank">ある殺意 (ハヤカワ・ミステリ文庫)</a></td></tr><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076610X/kyoumimousou-22/" target="_blank"><img src="" border="0" alt="ある殺意 (ハヤカワ・ミステリ文庫)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1">P.D. James <br /><br />早川書房  1998-08<br />売り上げランキング : 229653<br /><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415076610X/kyoumimousou-22/" target="_blank">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br /><br />　最近の数作以外は文庫すら古書でしか手に入らない、「隠れた女帝」P.D．ジェイムズ。<br />　有名なのは、私イチオシのダルグリッシュ警視（長）ではなく、女性探偵の草分け、コーデリア・グレイもの。<br />　『女には向かない職業』（コーデリア・グレイもの）までですが、詳しくレビューして下さっているページ。<br />　<a href="http://www.geocities.co.jp/Bookend-Christie/4642/kansou/james.html#cover" target="_blank">http://www.geocities.co.jp/Bookend-Christie/4642/kansou/james.html#cover</a><br />　まあ、一番わかりやすい紹介は、映画「トゥモロー・ワールド」の原作者ってことかな。現在、原作『人類の子供たち』も『トゥモロー・ワールド』に改題されてしまったようで、これは残念です。元のタイトルがいつもながらこの作者らしく意味があるのに…。ちなみに映画は原作とは比べ物に(ry<br /><br />　さて、今回は、昨日届いた第2作。<br />　この頃はまだ長くないですね（笑）。作者お得意の病院もの。<br />　…前回あんだけブッた割には、この作品にはまだそんなに思い入れはなかったりする(^^；)<br />　でも、推理小説が、探偵のエキセントリックさだとかトリックだとか犯人の意外性だとか、そういうお約束だけでできるものではなく、むしろそういうのがなくたって物語として面白いことを証明しているような―――ぶっちゃけ、当たり前の推理小説が好きな人なら、勝手に「物足りない」と思うか、それとも、「推理小説ではない」と思うか…<br />　しかしやっぱり、最後まで読めば推理小説なんである。だって理屈で犯人もわかるし、謎も解けるんだもの。　<br />　<br />　それにやっぱり、上手く書けてる。人間が。生活が。<br />　恋愛、離婚、オールドミス、浮気、…人間のあらゆる面を、まあよくわかっていらっしゃることです…<br />　女性の、特にこの作品では、とりわけ経済的には余り恵まれていない、ごくごく普通の若い女性の生活がこまごまと、実によく書けている。<br />　ジェイムズ女史は、家計を1人で支え、男顔負けに公務員の世界で出世した人ですが、実に女性らしい、普通の女性だと思います。<br />　生活をどうするかとか、家の中の本当に細かいこととか、女性ならではの小さな悩み小さな喜びとか…リアルですね。<br />　こういうものを、働いて、子供が2人いる中で書いていたんだ…と思うと、ただただ溜息が出るばかり。<br />　後の作品に登場する女性刑事の介護の問題もそうなのですが、人間としての生き方と、女性としての大変さと、娘として妻として母親としての義務と…<br />　でも重苦しくなく、やっぱり実に賢く生きていた人なんだなあと思う、非常に理知的かつ冷静な文章。だから読んでいても、リアルだけど辛くない。<br />　こういう言い方は控えたいけど、やっぱり言っちゃう。この人の作品は、若い子にはわからん（笑）。少なくとも、社会人で、1度や2度の恋愛は最低限必要。できれば、結婚中または結婚歴あり、子供もいるなら一層いい。<br />　個人的には、結婚して、子供もできてからまた読み返して、本当によかったと思っている。面白さが、未婚の頃に比べて数倍している。<a name="more"></a>

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